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tetsuo yamaji
by tezzobasar
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23th of SEP.
この一文が「辺境・近境」というタイトルをもつ本に収録されていることと明らかにハナからなめきっているとしか思えない語り口にいらだちを覚えながらも彼の言説の持つ一般性を用いて、ただ香川県を売っておきたい。
  

ー 僕のうどん観にとっての「革命的転換があった」といっても過言ではない。僕は以前イタリア住んでいたころ、トスカナのキャンティ地方を何度となく旅行し、ワイナリーを訪ねてまわって、その結果ワインというものに対する考え方ががらっと変わってしまった経験があるけれど、このうどん体験はそれに匹敵するものであったと思う。 ー村上春樹



ともかくカフカ賞を受賞し、ノーベル文学賞受賞の噂まで流れる世界のムラカミによってうどんが語られ、香川が舞台となった作品(「海辺のカフカ」)がつくられてしまった今となってはもう「サヌキ・ウドン」がワールドスタンダードとなりつつあることを自覚せざるをえない。そういえば僕のおじいちゃんが経営する酒屋で売っているうどんの製造元「上杉」では最近スイスに輸出するようになったと聞いた。僕がチューリッヒに住んでいた頃、その近所にも「ジャパニーズ・ヌードル・ショップ」なるものが新設され賑わいを見せていたがもしやそこが「上杉のうどん」を使っていたのだろうか。何にせよサヌキウドンは瀬戸内海を越え、太平洋を越え、キャンティワインと肩を並べるほどに成長しつつある。

とはいえ個人的には香川県に白人のでかい兄ちゃんがうろちょろして「ホンマ ウドン ウマイワー」などとほざいている状況を望んでいるわけでなく、むしろ外国人の方を見ると「うわっ、見てみー、ガイジン歩っきょるでー」とか言いつつ指さして笑っているガキの横をカマハン(かまきりハンドル)のチャリにのったヤンキー兄ちゃんが立ちこぎで爆走してて、その彼女が僕の近所の友達の姉ちゃんだったりするくらいのローカリティがちょうどいいと思っている。村上の言葉を借りればあくまで「ディープ」な存在であり続けて欲しいのである。


さて、この調子で村上による「讃岐・超ディープうどん紀行」に讃岐人の誇りをかけて反論を試みようと思う。

・香川の看板について、標語である「他人に親切にしましょう」についてあまりに出し抜けだ、とかスナック「あそこ」はやばい、などと書いているが実際のところそんなもんじゃない。僕の地元の隣町財田町(さいたちょう)では町のフレーズが「財田、財田、パッとさいた」だし、善通寺にはお好み焼き屋「本気ーマジー」(丁寧にふりがなが打たれてある)があるし、とっさかの近くのラブホテル「この指とまれ」などは犯罪に近い。つまりそんなもんは無限にある。
・讃岐弁でしゃべられることによる説得力を書いているが、そもそも讃岐弁は一種の他言語だと理解して頂きたい。北京語と上海語、ホッホ・ドイツ語とスイス・ドイツ語と同じように、東京弁と讃岐弁は別種と言える。その文化を語るにはその文化の言葉が必要だということか。
・オーストラリア産の小麦粉を使うことでうどんの味が落ちているのか、ということが首長選挙の論点になっているのかもしれない、などと小馬鹿にしているが、うちの高校の生徒会長、及び生徒会委員選挙では漫才、もしくはなんらかのコントを披露し、ウケなければ当選しない。選挙の方向、また県民性という意味では的を射ている。
・ーうどんという食べ物の中には、何かしら人間の知的欲望を麻痺させる要素が含まれているに違いないー。そのとおりである。香川県民が「暇やけんうどんでも食いにいこかー」などというときは夏の地中海沿岸のビーチでジョイントを巻いている感覚に近い。



まあ、どうでもえんやけど。
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by tezzobasar | 2006-09-25 12:28 | BOOks + Movies
20th of SEP.
雑誌掲載用に写真撮影に出かける。
前門のすぐ近く、北京市企画展覧会へ。つまりはエキシビジョンホール。
ここには森ビルがつくった六本木ヒルズを中心とした巨大な東京の都市模型のような、というよりもっとでかくもっと細かい北京の都市模型が展示してある。
人がいっぱいいるってことはそれだけですごい。

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だいたい北京の市街地は第三環状線と呼ばれる環状道路の内側。東京の地図を重ねると山手線が収まるくらいだからやはり都市としては巨大。東京の市街地はそれぞれが連続しておらず、駅を中心として各地に点在するようにできあがっている、というのはよく言われていることだが、北京はさらにその点在ぶりが顕著。あるとこにはある。ないとこにはなんにもない。なんでもかんでもやりすぎです。
しかしながら北京は都市の構造が天安門を中心としてほぼ東西南北対称にできているため場所の把握がしやすい。僕が働く建外SOHOはCBDと呼ばれる商務中心地区の中にあり、そこはCCTV(建設中)も含むいわゆるビル街。東京における新宿副都心といったところか。
ともかく高度経済成長期においてにょきにょきと形成してきた新宿が今まさに僕の足下で行われているというのはなんともエキサイティングなこと。日本でもあの時代の建築はなにか「やっちゃった」ものが少なくないが、今その建築業界の一端(端っこの端っこ)を担う者としてその気持ちが痛いほどわかる。いやほんと、やっちゃわないとやってられない何かが渦巻いているんです。それだけ僕らの力は弱く、社会の流れは強い。「何も手を加えない」ことをひとつの表現とするようなミニマルなデザインに対する理解というものは「やっちゃった」ものを体験したものだけが反体制的に納得しうる感覚であって、一度もアノニマスなところから足を踏み出していない人たちにとっては単なる「手抜き」に過ぎない。今まで一階建ての家に住んできた人たちが高層ビルに住んでみたい、と思うのは当然の欲求であって、そんな中、やっぱり平屋が一番いいのよ、と言っても彼らにとってそれは懐古的な提案になってしまうのだ。
だからといって中国の土壌を「成熟していない」の一言で見放してしまうのはあまりに安易。つまりそれは日本のバブル期に成された都市形成の失敗に対して後からいいわけじみた批判を繰り返すネガティブな評論家に等しい。「やっぱりね」とか「だからディベロッパーは」なんて言葉は誰にでも言えることで、その代解として十分な提案をできず、十分な実践力をもたなかった建築家は社会的に「負け組」なのである。
その方法論は既にレム・コールハースによって示された。道がないと言えば嘘になることを彼ははっきりと突きつけている。
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by tezzobasar | 2006-09-23 04:04 | ARCHI.info.
9th of SEP.
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Ken Ishii China tour'06
at TANGO

次の日起きたら肝臓が痛かった。
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by tezzobasar | 2006-09-11 01:33 | MUsic
8th of SEP.
ここんとこ読んだ本

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ダ・ヴィンチ・コード(上・中・下)
ダン・ブラウン
ストーリーはハリウッドど真ん中ではっきりいってつまらないが、そこに詰め込まれた莫大な蘊蓄がおもしろい。それだけに映画化されて(まだ見ていないけど)その蘊蓄が削られることを予想すると見る気が失せる。
エピソードとしてふんだんに盛り込まれた、偉人と宗教の関係性は注目できる。これがあくまでエンターテイメントだとしても(どこまでほんとか知らないけど)説得力のあるエンターテイメントとしてドキュメントに近い緊張感が伝わってくる。


ワイルド・スワン(上・中・下)
ユン チアン
秀作。utnに貸してもらって読んだ本。中国の歴史が知りたかったらこれを読め。その壮絶な内部事情は中国人に対する考え方を一変させる。
近くて遠い中国。外面の良さと中国内部の情報操作によって日本人を含む外国人には伝えられていないだけに、その引きこもりの少年のような無知な異常さが際だっている。膨大かつ取捨選択可能な立場において情報そのものの矮小化を決めつけるような社会以前に、それが全く与えられなければどうなるか、という社会のケーススタディがここで行われている。無知は殺人を正当化し、神を捏造できる。


太陽の季節
石原 慎太郎
お金と権力が欲しくなる一冊。なんだかんだで金は金の源だと思う。


木島日記
大塚 英志
民俗学を砕いて理解できる作品。でもこれくらいなら「スプリガン」のほうが教養深い。


暗いところで待ち合わせ
乙一
なんか暗いところってエロい。作品自体は全然エロくないし、これをエロいって言ったらしばかれそうなんやけど、でもやっぱりなにかそれに近い心地よいドキドキみたいものがあふれている。


小説UDON
東野 ひろあき
ストーリー自体はたいしたことはないし、そのモチーフとなった人物や会社、背景は香川県民にとって周知の事実。でもこれで香川認知度が上がればそれでよし。





ここんとこ見たDVD

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キープ・クール
出演: チアン・ウェン, リュイ・ユエ
監督: チャン・イーモウ
チャン・イーモウ好きには受けない作品。自分でも「こんなのは最初で最後」とか言ってるし。


FRIED DRAGON FISH
出演: 浅野忠信、芳本美代子
監督: 岩井俊二
何回見てもいいわー。岩井俊二作品の中でも個人的に大好きな一品。荒削りな素直さに好感。なんかいろいろメンドくさいときなんかに見たくなる。

花とアリス
出演: 鈴木杏, 蒼井優
監督: 岩井俊二
蒼井優の「ウォー・アイ・二ー」って台詞がもー、きゅーん、てなります。


THE3名様
出演: 佐藤隆太, 岡田義徳, 塚本高史
監督: 福田雄一
原作: 石原まこちん
超おすすめ。めっちゃだらだらしたいわー。




脈絡なし。あんま役にも立たない。
このレヴューのやる気も最初だけやし.....
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by tezzobasar | 2006-09-11 01:28 | BOOks + Movies
5th of SEP.
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サプリ、はじめました。
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by tezzobasar | 2006-09-05 23:49
2nd of SEP.
とうとうヤツが帰ってきた。
出張にでてから二ヶ月半。早。


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おかえり〜
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by tezzobasar | 2006-09-04 04:28
1st of SEP.
こんとこ続々と来中してくれてる友人方。
「いい宿あるわ〜」くらいで僕を訪ねてきたのだとしても、わざわざ北京まで遊びに来てくれるのはうれしいもの。
ドラマチックな再会につい友情が深まったりなんかしちゃったりするわけだ。


そんな中、とうとうミラクルなやつがやってきてしまいました。
しゃもじをひっさげて。
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「水がかえなーい!」
「そうかー。」

「お風呂はいれなーい!」
「そうかー。」

「迷子になったー!」
「そうかー。」

「もう一人旅できないーい!」
「そうかー。」



帰ってよし。
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by tezzobasar | 2006-09-02 14:53